2017/12/01

小さな特集展示―富士山
当館が所蔵する富士山を描いた日本画6点をご紹介します。晴天の日、水道山から富士山が眺められるというので、この小さな特集展示を企画しました。
清楚な安田靫彦、恬淡とした前田青邨、実直な堂本印象という、小品ながら、それぞれの画家の個性が発揮されています。また、片岡球子、奥田元宋、横山操の富士も、「いかにも」とおもわせるほど、画家の個性にあふれています。 なお、今回の展示では、靉嘔 「Mt.Fuji」(1974年、シルクスクリーン)も加えてみました。日本画家たちの定型化した富士山のすがたをくつがえすように、真上から見たもので、地図の等高線に沿うように、靉嘔のトレードマークであるレインボーカラーが塗られています。片岡球子「花・富士に献花」と同時期の作品であることから、期せずして元気のいい日本画と現代美術の富士山をめぐる競演となりましたので、どうぞお楽しみください。
12月17日までご覧いただけます。
2017/11/15

育夫像について
画家・清水登之(1887-1945)の長男・育夫は、上智大学を卒業ののち1943年に入営し、1944年海軍少尉に任官しました。軍艦「金剛」の乗組員として前線にむかい、そして台湾沖にて戦死します。この報を翌1945年6月、海軍省より伝えられた清水は直ちに絵筆をとり《育夫像》を描き、祭壇に納めるのでした。しかし同年12月、強度の精神疲労と病により清水は息子の後を追うようにして逝去します。このたび、大川美術館に収蔵される「育夫像」4点の修復が完了し、現在特集展示をしております。「浜田知明・秀島由己男版画展」とあわせ御覧いただけましたら幸いです。
2017/10/22

新井淳一作品の展示について
平成29年9月25日に、桐生市在住のテキスタイル・プランナー新井淳一先生が、逝去されました。
享年85歳。
新井淳一は、生家の織物業を継ぎながら、伝統的な素材の掘り起こしと新しいテキスタイルの開発につとめ、伝統と先端的な科学が融合した布の創造に取り組んでいました。その布地は、三宅一生、川久保玲などのデザイナーにもとり上げられ、ファッション界に大きな影響をあたえ、国内外で高く評価されてきました。
生前の新井先生は、美術館の題字を揮毫されるなど、大川美術館の創設者大川栄二と深い親交がありました。
この度は、新井先生とともに大川栄二が収集したアフリカなどの民俗資料とともに、当館が所蔵する作品を展示して、追悼の意を表したいとおもいます。
つつしんでご冥福をお祈り申し上げます。

また、今年度、下記の新井先生の幔幕作品4点を寄付金によって購入しまたので、画像で紹介します。
このお知らせ上部「>>新井淳一作品の展示について」をクリックしてください。

平成29年10月 大川美術館

12月17日までの展示です。「高難燃性PPSスリット糸織物の幔幕『道程』」 2002年 縦430㎝ 横768㎝「帯電防止ポリエステル織物の転写捺染幔幕『元興寺・蒼の大渦』」2002年 縦375㎝ 横948㎝「帯電防止ポリエステル織物の転写捺染幔幕『興寺・金の大布』」2002年 縦379㎝ 横945㎝「帯電防止ポリエステル織物の転写捺染幔幕『元興寺・極楽坊の布たち』」2002年 縦376㎝ 横945㎝
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公益財団法人大川美術館は,桐生市出身の大川栄二が約40年にわたって収集した日本・海外の作家のコレクションを中心に,市の支援を得て、平成元年に市内を一望できる水道山の中腹に開館いたしました。
各展示室にはソファーを配置するなどの工夫で、自宅で絵を見ているような、暖かい雰囲気でゆっくり過ごせるような「逢いたいときにいつでも逢える名画の館」を目指しています。数々の名画と共に、緑豊かな水道山の四季折々の変化を楽しめるティールームでの、ゆったりとしたひとときもお楽しみ下さい。